【回答掲載(その2)】壱岐市議選 立候補予定者への公開質問状

このたび、2025年壱岐市議会議員選挙に立候補を予定されている皆様に対して、「壱岐市みんなの政治」より公開質問状をお送りしました。
(下記URL参照 https://iki-politics.net/archives/1264

この質問状は、壱岐市が抱える課題について立候補予定者がどのような考えや政策を持っているのかを、市民の皆さんに「等しく」、「わかりやすく」伝えることを目的としています。

■質問内容について

今回の質問は壱岐市の重要な課題である以下の3点で構成されています。

1、人口減少と地域活性化対策について、どのような考えや具体的な施策をお持ちですか?

2、医療・福祉・交通・情報インフラの充実について、どのような考えや具体的な施策をお持ちですか?

3、一次産業や観光業の持続可能な取り組みについて、どのような考えや具体的な施策をお持ちですか?

質問状は全18名の立候補予定者に送付し、2025年7月11日現在で6名の方からご回答をいただいております。

以下に、質問内容「2、医療・福祉・交通・情報インフラの充実について、どのような考えや具体的な施策をお持ちですか?」について、回答のあった順番にその内容を原文のまま掲載いたします。


■植村 けいじ

 「健康長寿の島にしたい」との思いが強かったので、フレイル(虚弱)予防先進地視察で学んだことを壱岐で実現しようと活動しました。

 専門家にご来島いただき市民向け講座も開かれました。予算や計画策定をどうしたらいいか、検討すべきことが山積みですが、地道に関係各所と調整しながら実現に向けて考えていきたいと考えています。

 また、医療面では、現在、精神科病床が島内にありません。ほか、島内の病院機能で必要なものが充実するように、提案が必要だと考えています。

 交通については、壱岐島内の2次交通が不便なこと、島外からと島外へのアクセスが不便であることが分かっています。島内交通は地域公共交通計画の見直しが今後行われますので、チェックしていきたいと考えています。先進地の情報や事例などを調べることにも努めたいと思います。

 情報インフラのみならず、道路、公園、公営住宅など社会基盤の維持管理や長寿命化に取り組んでいかねばなりません。管理計画等のチェックをしていきます。


■山口 よしひで

 高齢者が増える中で、安心して医療・介護にかかれることが大切です。高齢者は少ない年金の中から国保税や介護保険料を払い、生活の困窮を深める現状があります。国保税、介護保険料は高く多大な負担となっています。まず、国保一世帯1万円の引き下げ、介護保険料・利用料の負担軽減をすべきです。

 高齢者は病院や買い物に行くのに交通の不便さを感じています。バス停まで遠い、重い荷物を持って帰れないなどどうしてもタクシーを利用しなければならない状況です。タクシー料金は家計の負担となっています。他の自治体同様の高齢者・交通弱者へのタクシー券の支給は必要です。

 高齢者・交通弱者の支援を広げるために、予約制の乗合タクシー事業が地域の実情に合っていると考えます。民間のタクシー業者との連携を強め、バス交通のあり方も変えて新交通システムとして構築していきます。

 タクシー運転手の雇用を創出し、タクシー業者の経営安定に繋げる事業としていくことで、壱岐の地域経済を活性化していきたいです。


■中山 忠治

医療:高度医療は福岡市に頼らざるを得ないが上記課題を達成することにより福岡市への毎日の通院が可能になり、福岡市よりの医師の受入れも容易になる。

福祉:島内の老人福祉施設を充実させ、癒しの島として売り込み、島外老人を受入れ、定住人口の拡大を目指す

交通:1.島内全域へのコミュニティバスの運航拡大。フリーライド(自由乗降)導入
   2.島民マイカーによるライドシェア等の導入

情報:島内全域でのフリーWiFi網の整備


■山本 ひろひさ

 医療・福祉インフラの充実については、高齢化が進む壱岐市において大きな課題です。医師、看護師、介護士の人材確保と処遇改善をサポートする必要があります。医療機器の更新やオンライン診療への対応なども必要になってきます。

 また、独居高齢者が安心して生活できるためにも、デイサービスなどの福祉事業者の業務効率化のためにも、高齢者向け賃貸住宅を整備するのが良いと考えます。住宅リフォームまでは費用が捻出できない方も賃貸であれば利用でき、安心して生活できるのではないでしょうか。

 相互見守りの土壌ができますし、バスが利用しやすい場所に住宅があるということは移動支援にもつながります。バスによる交通インフラを継続させるためにも利用者を増やしていくことが重要です。

 情報インフラの充実に関しては、郷ノ浦港のように芦辺港、印通寺港、壱岐空港にもコワーキングスペースを設置していくべきと考えます。

 ケーブルテレビの112チャンネルを有効活用し、回覧板の内容を確認できるようにすることも情報インフラの整備につながるはずです。紙媒体の削減にもなります。


■清水 おさむ

 医療・福祉・交通・情報の4つのインフラ充実はとても難しい課題です。

 市民、特に高齢者の皆様が安心して暮らせる環境の実現は、市の最重要課題です。よって交通弱者を守る施策に取り組むべきだと考えています。自助としての健康寿命を延ばすウォーキング等の場所や機会づくりを増やすこと、公助としての壱岐版ライドシェアの早期実現をめざしていきます。

 限られた予算だからこそ、知恵を絞り、効率的な集約化を図りながら、スタンプラリーのような自助を行う事で、医療費を減らす施策が大事だと考えます。


■菊池 弘太

 それぞれの課題に対して、優先順位決め、選択と集中が必要である。私自身、壱岐の環境に満足しているので、どの課題から取り組むかは、今後の課題にしたいと考えている。

 先日、三島(大島)に行く機会があり、80代の方からお話を聞いた。三島は、病院や買い物するところがないので、壱岐本島に出てくるとのことで、昔からその生活をしており、さほど困っている訳でなかった。

 しかし、突発的な病気やケガのときは、壱岐市が提供するチャーター船のおかげで安心して大島に暮らせているというお話が聞けた。この方にとって、壱岐市の救急搬送用のチャーター船がセーフティーネットとして機能し、生活できていることが分かった。

 医療・福祉・交通・情報インフラについても既存施策を評価し、続けるもの、縮小するもの、新設するものを検討していきたいと考えている。

 また、観光客以外、島民しかいないという島の特性を活かして、例えば、車の自動運転や遠隔医療、訪問医療の先進地として、壱岐をモデル地区として活用する。

 実際、都市部の場合は、信号機や標識が多く、自動運転が不向きであるが、壱岐のような田舎道は、自動運転がしやすい環境にあるので、そういったモデル地区として整備する。


(敬称略)

ご多忙の中、ご回答いただいた皆さまに心より御礼申し上げます。

また、本取り組みにご関心を寄せてくださった市民の皆さまにも、深く感謝申し上げます。

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